色の不思議について
- はじめに
文献やインターネットには色に関する不思議な現象や錯覚などが多数紹介されています。ここでは、色に関する単純な興味として、これらを「色の不思議」として集めてみました。
できるだけ色々な方法で体験できることをモットーにソフトを作成していますから、自分で内容をチェックしてみてください。
また、簡単には体験できない事柄などについては、「色の質問」として整理してゆくつもりです。
- 色の不思議を集めました(色の錯覚・現象など)
1.混色
- 加法混色
混ぜることにより明るくなる混色をいいます。テレビ画面は光源の三原色(RGB)の混色で色を表現しています。そこで、RGBによる加法混色をシミュレーションできるようにしてみました。
- 減法混色
印刷のインキや絵の具の混ぜ合わせは減法混色といわれています。混ぜることでより暗い色になります。パラパラ漫画のようにして色を混ぜ合わせるのは減法混色の一種と思われますが、ここではアニメーション(例えば、赤と青を交互に見る)で実現しています。
他にも中間混色(回転混色、並置混色)があります。
2.色の膨張
一般に、碁石は白石が大きく見えるため、少し小さい目に作るのだそうです。調べてみると、碁石サイズの基準は白石直径21.9mm、黒石直径22.2ミリです。
それでは、碁石の白黒にこだわらず、任意の色ではどうでしょう。一般的には明度差の大きいほど効果は大と予想できますが、色相も関係するはづです。
いろいろと試しているうちに私だけでしょうか、なるほど碁石のサイズがしだいに理解できるようになります。
3.補色残像
例えば、赤色の画像を15秒程度凝視したのち、その画像が消えても薄い水色の画像が見える現象です。このときの赤と水色は補色の関係にあります。その他の色では、赤−水色、青−黄、緑−ピンクの補色関係を体験できます。
個人差もあると思いますが、特に赤や緑ではっきりと残像が確認できますが、青では黄色の印象は低いようです。
それでは橙色や他の任意の色ではどうでしょうか、好みの色に設定して体験してください。ただし、目のためにも十分に休息をとりながらでお願いします。
教科書的には、赤の補色は水色とあってそのとおりであれば納得してお終いと思いますが、色々な色を試しているうちに、なにかあたらしい発見をしているかもしれません。
4.格子柄効果・現象
- エーレンシュタイン効果
格子の十字部分が欠けたところが明るく丸い形にみえます。色によっての差はあまりないように思えます。
- ハーマン・グリッド
黒の隙間につくる白の十字部分に影(ハーマン・ドット)が感じられます。青や赤でも同様ですが、緑やシアンではどうでしょうか。
- ネオン・カラー現象
格子の十字部分が欠けたところを色の線で補うと、丸い形が色の広がりとして見えます。各色共通と思います。
- リープマン効果
明度差の大小によって、格子柄の見えやすさが違います。他の色では、地の白との明度差によります。
5.色の同化現象
ある色が周囲の色に似て見える現象のことです。フォン・べゾルト効果ともいいます。
三属性による同化として、色相の同化、明度の同化、彩度の同化があります。
6.色の対比現象
ある色が他の色の影響を受けて、違った色に見えることをいいます。
三属性による対比として、明度対比、色相対比、彩度対比があります。
また、見る時の見方による同時対比、経時対比があります。
補色対比、縁辺対比、色陰現象も色の対比効果の一つです。
- 明度対比
明度が違う2色の間で生じる対比現象です。
- 色相対比
色相が違う2色の間で生じる対比現象です。
- 彩度対比
色相が違う2色の間で生じる対比現象です。
- 補色対比
補色の関係にある2色の間で生じる対比現象です。
- 縁辺対比
色と色が接する縁にバンドが生じる対比効果です。
- 色陰現象
周囲の色の補色が図柄に重なって見える現象です。
- 色の質問を集めました(約40KB)
- 全体
質問全体を「あいうえお順」に表示しました。
- 分類別
分類別に表示しました。内容は上記「全体」と同じです。
- 分類項目
一般・配色・色彩・色名・染色・測色・表色の7種に分類しました。定義は以下のとおりです。
【一般】:色の初歩、色への興味事項、色の不思議
【配色】:配色、配色効果、色彩心理、現象、錯覚、トリック
【色彩】:色彩学、色彩物理
【色名】:慣用色名、系統色名
【染色】:染色材料、染料、色合わせ
【測色】:測色用語、色差
【表色】:各種表色系、表色記号、色変換
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