自動配色について
- はじめに
どのような配色が美しいか(色彩調和論)にも人間の情緒的反応に過ぎないとする立場や調和の原理を見つけだそうとする立場があります。配色の自動化を考える場合にも、これらの立場が一つの出発点になります。
とくに配色形式を色相環・色度図の分割によって表す手法(色相角度法)は、コンピュータによる自動配色には馴染みやすいと思われます。
- 色相環に基づく配色
色彩調和論の詳細は専門のサイトや文献にお願いするとして、色相角度法に参考となることを簡単にまとめてみました。
・二色配色 / ダイアード(dyads) 、ペア(pairs)
色相環を2等分した配色(dyads)は補色配色のことで混色すれば無彩色になる。
単なる、2色の組み合わせはペア(pairs)といわれる。
・三色配色 / トライアド(triads)
色相環を3等分した120℃の配色、トライアド(triads)は音楽の三和音のこと。
分裂補色 / スプリットコンプリメンタリー(split complementary)は補色の片方を、色相環の両隣にした配色である。
・四色配色 / テトラード(tetrads)
色相環で正方形に90℃で等分した配色、色相環の4等分配色で、2組の補色による配色ともいえる。
・五色配色 / ペンタード(pentads)
色相環で正五角形に等分した配色で、マンセルの色相環ではRYGBPの基本色相が典型的な例。
イッペンのペンタードは、トライアド(triads) に白と黒を加えた5色配色である。
・六色配色 / ヘクサード(hexads)
色相環で正六角形に等分した配色で、テトラードの4色相に白と黒を加えた6色配色のこと。
これに、グレイを加えれば、セプタード(septards)、オクタード(octards)になる。
・6色配色以上の名前はない。
- 自動配色の試み(HSV)
色を表現するにはHSV,HVC,PCCSなどがありますが、これらを使って自由自在な配色を画面上に表すことができたら、そして美しい配色が見つかるのなら、それはそれですばらしいことです。実際に可能なのか、最初のトライアルとして、HSVから始めました。
第1色(初期色、乱数初期設定)
第2色(明度による配色)
第3色(色相角による配色、色相角による色相・彩度の決定)
第4色(第3色の明度による配色)
第5色(無彩色)
第6色(第5色の明度による配色)
(注)第2色以後の配色は、Kim Jensen氏の了解によるColorMatch 5Kのアルゴリズムです。
- 自動配色の試み(マンセル、HVC)
理論上のことと実現することの間にはまだまだ問題が山積みです。現在は開発途上にすぎません。
- 自動配色の試み(PCCS、htl)
開発には、さらに時間がかかります。
参考文献
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