色つくりについて
はじめに
パソコンなどのモニターで色を作り出すのは簡単です。RGBで色を指定するだけです。
注.紙や布での色はインクや染料を使い多くの作業が必要となります。「4.色を合わす」参照
少々無理な題目でしたが、色を創造すると言っては大げさですし、合成するというのも変です。
ここでは色はどうして作れるかという、単純な質問への答えを単純に考えているとしておきましょう。
とりあえずTVやデジカメでおなじみのカラーモニターにおけるRGBからはじめます。
日常の色彩については「5.色の不思議」で触れたいと思います。
RGBと混色
さて、色はどうしてつくられるか、簡単なことです。絵の具を混ぜ合わせるとよいのです。
カラーモニターでは、絵の具の代わりに、RGBを利用します。
R= 0,G= 0,B= 0では・・・■(黒)
R=255,G= 0,B= 0では・・・■
R= 0,G=255,B= 0では・・・■
R= 0,G= 0,B=255では・・・■
R=128,G=128,B=128では・・・■(灰)
R=255,G=255,B=128では・・・■
R=128,G=255,B=255では・・・■
R=255,G=128,B=255では・・・■
R=255,G=255,B=255では・・・□(白)
注.RGBの値が同じまたは近い値の場合は無彩色(黒〜灰〜白)となる。
以下、RGBのそれぞれが0〜255の値をもって、三つの組合せから約1600万通りの色が作られます。
(256×256×256=約1600万)
しかし、これは単なる数字の世界であり、あまり面白くありません。「色をつくる」からすると例えば、美しい色を作りたいとする希望はとてもかなえられそうにありません。第一1600万色を人の目が全部区別できるとも思えません。
そこで、RGBという三要素なら三角配合がよさそうですし、この色の組合せを考えてみることにしました。さらには、ランダムに色を作って配置しその効果も検討してみます。
色三角
RGBのように三つの要素がある組合せでは「三角形」がよく用いられます。この三角形ABCにおけるAの割合は底辺BCからの高さになり、三角形の頂点ではAの割合が100%になります。他のB,Cも同様です。
三角形のA頂点 R=255,G= 0,B= 0で■
三角形のB頂点 R= 0,G=255,B= 0で■
三角形のC頂点 R= 0,G= 0,B=255で■
それでは、三角の中心はどんな色でしょうか。以上の例からすると、
三角形の中心点 R=128,G=128,B=128で■
としたいところですが、これでは合計が255を超えて三角配合とはいえません。正しくは、255×0.33=84とします。
ここから先、美しい色を作り出すには、プログラムの力を借りる必要があります。まず、三角を細かく分割すれば、正しい点の値が計算されますが、あまり細かく分割しても美しくは見えません。そこで、10分割を選んでみました。そして、三つの頂点におくRGB値も自由に変更できるようにしました。
さらに、三角の頂点にRGBだけでなく、他の色を配置できるようにしました。
簡単に、RGBの組合せでどんな色になるかという程度でよければ、当サイト、《HELP》のテストページで試すことができますが、より美しく見える色を探す場合、このような色三角の手法も少しは役立つかもしれません。
色四角
色四角は、四つの要素による色つくりを検討しました。しかし今のところ、色四角はつまらないものでした。
そこでできるだけ多くの色を、しかも個々の色をランダムに作って配置してみました。乱数処理をした程度のことですが、この方が現在のところベターなのです。
色つくりと色合わせ
色を作る本当の場所はどこでしょうか。本当と思われる場所の一つに染色工場があります。
ここでは、得意先からの依頼をもとに注文どおりの色を作っているからです。
RGBが「加法混色」の原理で色を作っているのに対し、染色工場では「減法混色」をはじめ種々の混色があるようです。
そこで、色を作る、といっても、染色工場の場合は、「4.色合わせ」というテーマにまとめました。
参考文献
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